ニューヨークで5千人パレード、迫害停止と「脱中共」支援訴える

米国時間4月8日午前、法輪功学習者を中心に、5千人以上の各国の民衆と民主活動家がマンハッタンのブロードウェイで大規模のパレードを行い、中国で迫害を受けている法輪功(法輪大法)とその迫害停止を訴える行列をはじめ、中国共産党(中共)及びその関連組織からの脱退した中国人が2千万人を超えた脱退の勢いを伝え、さらなる支援を呼びかけた。

  今回のパレードは、全世界脱党支援センター、大紀元時報、新唐人テレビ、希望の声ラジオが主催し、70あまりの組織が協賛した。

  5千人パレードの列は長く続いた。休日のマンハッタンは、パレードで一層賑わいをみせ、多くの通行人が足を止め、初めて知った、中国で起きている事実に驚きを隠しきれない様子だった。

  300人あまりの楽団員からなる「天国楽団」が勇壮な演奏を高らかに響かせ、先頭を率いて行進した。中国の民族衣装に包まれている「仙女隊」は、法輪功の動作を再現したり、中国太鼓を披露したりした。主催関係者によると、法輪功が推奨する「真・善・忍」の理念が言葉、民族、国家の壁を乗り越え、各民族の人々を集結させたという。今回のパレードには多くの欧米人とその他の国々の人々が参加し、法輪功はすでに全世界80以上の国と地域に伝授され、2千以上の褒章を受けたという。

  華やかな「仙女隊」の後には、反迫害をテーマとする行列が続いた。200人あまりの白衣の女性で構成された列。彼女たちの手には中国での迫害で死亡した法輪功学習者の遺影。通行人からは迫害を理解できないとの嘆く声が多く聞かれた。

遺影を手に沈痛な表情の女性たち(大紀元)

法輪功愛好者が運営している「明慧ネット」の統計によると、中国当局による法輪功への集団弾圧が始まった1999年7月20日以来、身元が確認されただけでも、迫害による死亡者は3千人を越えている。その過半数は女性とお年寄り。信仰を放棄させるための拷問の手法は100以上に達するという。

  中国国内から脱出した法輪功学習者・李偉勛さんも今回のパレードに参加。李さんは国内で投獄され、様々な拷問に耐えていた。一時は、手足の運動能力と言語能力を失い、自力で食事を飲み込むことすらできなくなったという。李さんは「多くの法輪功学習者が拷問で身体障害者となり、投獄を逃れるために、家出し、各地を転々とする人も多くいる。一方で、中共政権はあらゆる国家関連機関を使い、法輪功迫害の正当性を主張する詐欺宣伝を繰り返し、その手口は世界中に蔓延している」と指摘し、中国当局が掲げている「調和のある社会の建設」は虚言であると批判した。

  パレード参加者らは拡声器で、中国当局が生きている法輪功学習者を狙った臓器狩りの停止を繰り返し呼びかけた。

  中国当局のこうした臓器狩りの真相を各国に伝える活動に携わる医師・王文怡さんは、「中共政権は秘密収容所と臓器狩りの事実を全面的に否認している上、国際社会に対しては国内での調査を許可すると宣言しているにもかかわらず、『法輪功迫害真相の聨合調査団(略称、CIPFG)』の国内調査の要求を拒否している」と説明した。

「虐殺を止めなさい」のプラカードを手にする参加者(大紀元)

CIPFGは昨年4月に結成された。国際社会の有識者と共に、中国国内の臓器狩りの告発を現地で、独立にかつ全面的に調査・立証することが目的だという。本年3月までに調査団に加入している国際社会の各界有識者は301人にのぼるという。

  パレードの最後には、「2千万の中国人の中国共産党離脱を声援する」「中国共産党が崩壊するのは天命」などの巨大横断幕が続いた。

脱退を支援する人々の行列(大紀元)

2004年11月、大紀元時報で連載社説「九評共産党」が掲載され、初めて中国共産党の本性を深く分析した。その反響は大きく、翌月には中国国内で共産党とその関連組織から離脱する脱党運動が勃発、すでに2千万人以上の民衆が脱退支援サイトなどで脱退宣言している。

  前出した李偉勛さんは、「法輪功学習者による反迫害活動の推進により、中共政権の邪悪な体質は日々暴露されている。中国国内の各社会層において、多くの善良な人々が法輪功学習者を助けるようになった。私の兄も真相を知った後、多くの法輪功学習者を支援したが、そのために8年の禁固刑を科せられた。このことで兄は一層、中国共産党の隠された素顔を知ることになった」と話した。

  全世界脱退支援センターのスポークスマン李大勇氏は、「『九評共産党』が発表されて以来、脱退運動は中共政権にとってもう一つの恐怖となった。2千万人が目覚めたことで、中共は崩壊寸前となった。その悪党は根絶されようとしている。国民の鬱憤は全国各地に蔓延している。脱退を宣言した人々は、政権内部の高官から、軍部関係者、一般庶民までに拡大している。オーストラリアの中国大使館の元外交官・陳用林氏や、秘密警察「610オフィス」の元幹部・カク鳳軍氏、瀋陽市司法局の元局長・韓広生氏、東方航空の元機長・袁勝氏、山西省の元幹部・賈甲氏、四川省重慶市在住の作家・顧萬久氏、人権派弁護士・高智晟氏など、ますます多くの人々が中共政権との決別を公に宣言している。これらのすべては、中国人の覚醒を示し、すなわち中共政権の崩壊は天命であることを意味している」と述べた。

  パレード終了後、参加者らはマンハッタンのユニオン・スクエアで、2千万人脱退を支援する集会を開いた。

 (記者・劉韓)

(07/04/10 08:55)

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